産後から旦那が冷たい!原因と対処法について

産後は、多くの女性にとって不安やストレスが増加する時期です。

とくに、旦那の冷たい態度がこの不安を増大させ、産後のマタニティブルーやうつ症状を引き起こすことがあります。産後の早い段階で夫の態度に対して対策を講じることが、夫婦関係の長期的な改善につながります。

この記事では、産後に旦那が冷たいと感じる原因と対処法について紹介します。これらのアプローチは、産後の女性が夫からの愛情を保ち続け、関係を強化するのに役立つでしょう。

産後に旦那が冷たいと感じるのは「産後クライシス」が原因?

産後クライシスとは、出産をきっかけに夫婦の愛情が薄れ、夫婦関係が急速に悪化する現象を指します。

この語は英語の「crisis」(危機)からきており、夫婦間のすれ違いやトラブルを示しています。

産後の生活変化や体調の変動により、不満が溜まりやすくなり、これが関係の悪化に繋がることがあるのです。

2012年にNHKの情報番組で提唱されたこの概念は、特に明確な定義はなく、状況によって異なる場合があります。

産後クライシスは、出産前に仲が良かった夫婦にも影響を与え、時には離婚に至ることもあります。このため、出産直後の夫婦の関わり方が、今後の関係の方向性を大きく左右すると言われています。

産後クライシスの原因

コミュニケーションの不足

子どもの生まれると、妻は自然と子ども中心の生活に移行し、夫婦間のコミュニケーションは以前に比べて希薄になりがちです。

この変化により、夫は自分が無視されていると感じ、不満が積もります。育児に忙しい妻と、寂しさを感じる夫との間には会話やスキンシップの減少が見られ、夫婦間の溝が深まることもあります。

こうした状況は、セックスレスや家庭内別居といった深刻な問題へと進行することがあり、夫婦関係の悪化を招くリスクが高まるでしょう。

お互いの不満が解消されないまま放置されると、夫婦間のすれ違いはさらに深刻化する可能性があるため、対話と理解が重要です。

育児に対する考え方の違いや温度差

育児に対する考え方の違いは、夫婦間のコミュニケーションの減少や産後クライシスを引き起こす一因です。

夫婦が育児方法や方針において一致しない場合、不満が生じやすく、特に一方が「自分は一生懸命に取り組んでいるのに相手は何も考えていない」と感じると、育児に関する不安や悩みを相談する機会も減少します。

これらの価値観の違いは、育児の苦労を増加させ、夫婦間の関係を悪化させる要因となり得ます。

ホルモンバランスの変化

妊娠と出産を経た女性は、プロゲステロンやエストロゲンなどの女性ホルモンが大きく変化します。

妊娠中にこれらのホルモンが急増し、出産後には急激に低下することが一般的です。

このホルモンバランスの変化は、女性の情緒に大きな影響を及ぼします。出産後の女性は、イライラしたり攻撃的になったり、涙もろくなるなど、情緒不安定な状態に陥りやすいです。

これは、育児の負担や睡眠不足、体への大きな負担(筋肉痛、会陰切開の痛み、子宮の収縮による後陣痛など)と相まって、感情をコントロールできなくなる原因となります。

また、母性本能の強まりによって、「子供を守る」という気持ちが強く働くことも、夫に対する攻撃性の増加につながります。

これらの変化は、出産の大変さや育児への焦点が向けられがちな状況下で、周囲や本人にも理解されにくいことがあります。

夫が家事・育児に非協力的

出産と育児における夫の理解度や協力度の不足は、妻のストレスや徒労感、さらには夫婦間の愛情の薄れや関係の悪化を引き起こす原因になります。

多くの場合、妻は夫に対して家事や育児への協力を求めますが、これが夫婦喧嘩に発展することもあります。

古い価値観を持つ男性の中には「育児や家事は女性がするもの」と考える人もおり、これが妻の幻滅の原因となることが多いです。

妻は自分だけ自由が制限され、育児や家事の負担を一人で背負うことを不公平に感じ、夫婦仲の悪化を招くことがあります。

現代では働く女性が多く、経済的理由や育休の取得が難しい状況で仕事復帰を迫られることもあります。

このような状況下で夫の協力が得られないと、妻の不満が募り、産後クライシスに陥るリスクが高まります。

子ども中心の生活への変化

出産後の生活は、子どもを中心に回るようになり、これが母親に多大なストレスを与える要因となります。

子どもの授乳時間や睡眠スケジュールにすべての日常が左右され、従来のように自由に食事やお風呂、外出を楽しむことが難しくなります。

24時間子ども中心の生活になることで、母親は自分やパートナーに無関心になるリスクがあり、「冷たくなった」「コミュニケーションが減った」と感じられることもあるでしょう。

加えて、赤ちゃんは常に注意を必要とし、言葉も話せず、夜泣きするなど、母親には多くの新たな責任が生じます。おむつの交換、ミルクや離乳食の準備など、以前に比べてやるべきことが増え、自身の睡眠や食事の時間さえ十分に取れない状況に陥ることがあります。この状況は母親をイライラさせやすく、しばしばその感情は子どもではなく、夫に向けられることが多いです。

夫の些細な行動や言動がイライラの原因となり、夫婦間の関係に影響を与える可能性があります。

産後クライシスへの対処法

第三者に悩みを相談する

子育て中に精神的に苦しんだり、解決が難しい問題に直面した時、信頼できる第三者に相談することが大切です。

子育て経験がある友人や家族、とくにお母さんにグチをこぼすことで気持ちが軽くなることもあります。

また、自治体が提供する子育て支援サービスや相談窓口の利用も有効です。これらのセンターでは、産後ケアや子どもの一時預かりなどのサービスがあり、他のママたちとのコミュニケーションを通じて気持ちを整理する機会も得られます。

外部のサポートに頼る

出産後の生活は大きく変わり、自分の時間が減り、子ども優先の生活になります。

「赤ちゃんのお世話で家事どころではない」「夜泣きで4時間しか眠れない」といった状況に直面することもあります。

このような時、家事の負担を軽減するためにベビーシッターサービス、ファミリーサポートセンターなどの外部サポートを利用することが重要です。

また、ロボット掃除機や食洗機などの家電を活用することも、日々の負担を軽減し、休息の時間を確保するのに役立ちます。

夫に気持ちをはっきり伝える

男性は言われないと気づかないことが多いため、困っていることや要望がある場合は、はっきりと言葉で伝えることが大切です。

とくに子育てや体調のことなど、夫に理解してほしいことを明確に伝えることで、自分がすべきことを把握しやすくなります。

夫が協力してくれた際には、「あなたのおかげで助かった」といった感謝の気持ちを表現することで、夫婦関係の円満につながります。

自分の時間を確保する

産後のストレス解消には、プライベートな時間を確保することが非常に効果的です。

夫や親に子どもの世話を任せて、たまには自分だけの時間を持つことが大切です。買い物、散歩、おいしいものを食べる、友人と話すなどの活動は、ストレスを軽減し、産後クライシスを乗り越える助けとなります。

一方で、夫も子育てに伴うストレスを感じていることを理解し、彼の趣味や友人との交流についても、回数や時間を決めてサポートすることが重要です。

このように、双方が互いの自由な時間を尊重し合い、ストレス解消のための時間を確保することが、夫婦共に幸せな家庭生活を送るために必要です。

旦那が冷たいのは浮気が原因の場合もある

産後クライシスで夫が家庭に帰ることを億劫に感じ、浮気に走るケースがあります。

これは産後クライシスの一つの弊害であり、子育て中に浮気の証拠を集め、離婚手続きに進むことは非常に大変です。

子どもがいる状況で浮気をした夫を許すことは困難であり、子育てが落ち着いた段階で法的アドバイスを求めるのも一つの選択肢です。

このような場合、弁護士に相談することが、今後の方針を決める上で有効な手段となるでしょう。